稲取にある素盞嗚(すさのお)神社(東伊豆町)で2月22日、「素盞嗚神社雛(ひな)壇飾り」が始まった。主催は稲取温泉旅館協同組合。
同組合事務局長の田村佳之さんによると、稲取地域は江戸時代から、母や祖母などが手作りしたひな人形を糸でつるす「つるし飾り」の風習があり、発祥地とされているという。同地域では2月上旬~3月3日の桃の節句を中心にさまざまなイベントを開き、観光客の目を楽しませている。
「素盞嗚神社雛壇飾り」は今年で5年目。神社の参道にある階段をひな壇に見立て、ひな人形を飾る。田村さんによると、初回は60段ほどだったが翌年から段数を伸ばし、2015年には117段・368体を飾り、伊東の110段飾りを抜いて日本一になったという。2016年には伊東市が118段に伸ばすなど競い合い、メディアでも話題となっていた。
稲取地域では今年、118段のひな壇を設置し、380体のひな人形と稲取名物のつるしびな10対を飾った。田村さんは「昨年から伊東市と一緒に日本一を目指し、お互いに観光名物になるために肩を並べるようになった」と話す。
ひな飾りは約10人の組合メンバー、毎日出し入れを行っており、設置と撤去には1時間ほど掛かるという。田村さんは「強風や雨の場合には中止になるが、階段が急なので、落ちないよう安全面はしっかりしたい。今年も多くの人に見に来てほしい」と話す。
開催時間は10時30分~15時。3月4日まで。