沼津ラクーン(沼津市大手町)で3月18日、ワークショップ「演劇でできること、できないたくさんのこと」が開催される。主催はスケイル・ラボラトリィ。
今回の企画は、同団体が年間を通して行われているイベント「スケラボアートキャンプvol.4」内で行われるもので、同団体主催で舞台監督の川上大二郎さんが行う。
ワークショップ内では、舞台のジオラマと台本を用意し、舞台装置のミニチュアを作り、舞台を作っていく作業を行う。参加者は市内の雑貨店に行き、舞台装置となる雑貨を購入し、ダンボールやアルミ箔(はく)などを使って自身が考える「舞台」を作り上げる。
その後行う「アンワークショップ」では、作り上げてきた舞台を川上さんが舞台監督の目線で現実と向き合い、「だめ出し」を行う。川上さんは「舞台監督の仕事は、その舞台で『できること』『できないこと』『できないけど、やりたいこと』の振り分けと調整を行うこと。通常のワークショップでは作り上げることのみに注目されるが、今回は自分が壁になり、課題を突破することにも注目してほしい」と話す。
舞台における障壁は予算・搬入経路や安全面など多岐にわたるという。アンワークショップではそのような課題の解決策や、優先順位の選別などを行いゴールを見いだす。
同団体の主催として2年の間に多くのイベントやステージを企画・実行してきた川上さんは「当初は街の空間に上質なパフォーマンスアートを上演し、多くの人に触れてもらいたいと考えていた」と振り返る。2年の間に川上さんは、多くの観覧者だけでなく企画を実行したい人に出会ったという。
川上さんは「地域イベントなども、企画していることがそのまま通ることは難しい。企画案が壁にぶつかると辞める理由を見付けて辞める人の姿も見た。今回の企画では壁にぶつかったときの対処や実現するための知恵や方法を身に付けてほしい。そのためには自分が嫌われ者になって、壁となって立ちはだかりたい。それが地域の文化経術の発展になれば」とも。
「今までは空き空間にパフォーミングアートの空間を作ってきたが、今後は自身たちが動いてより多くの人たちに楽しみを提供したい。今後は見る人を増やすだけでなく、演じる・企画する協力者と盛り上げていきたい」と意欲を見せる。
開催時間は13時~17時。参加費=1,000円。