救世会館(熱海市桃山町)で6月28日、「熱海国際映画祭」のオープニングセレモニーが開催された。
同映画祭は今回が初めての企画で、7月1日までの4日間にわたって市内の施設を中心に開催されるもの。会期中はトークイベントや映画祭サミット、コンサートなども開催され、熱海の街中が映画一色になる。
インターナショナルコンペティション部門には、世界89カ国から1508本の応募があり、多くは海外からの応募。国内の出品作品は140本におよんだ。映画祭では、コンペ部門で選ばれた約80作品が市内8カ所の会場で上映され、いずれも国際映画祭にふさわしい、質の高い作品ばかりがそろったという。
映画祭初日に救世会館大ホール前に敷かれたレッドカーペットには、上映作品の製作者や出演者が登場。歌手で女優の板野友美さんや韓国の人気俳優パク・シフさん、本名・滝川広志名義で自身初の主演映画で主演を演じたコロッケさんが、会場に詰め掛けた映画ファンを沸かせた。
齊藤栄市長は開会宣言で「『才能に光を』を合言葉に、映画製作を志す新しい才能を支援したいと考えている。自然に恵まれ街の魅力に富んだ、映像文化の拠点にふさわしい熱海を日本のハリウッドにしたい。新しい才能が世界に羽ばたく『映像の聖地』となることを夢見ている。今回の開催が大きな一歩となることを期待したい」と話した。
映画プロデューサーの岡田裕さんは「カンヌや釜山など有名な国際映画祭の開催地は、海のそばが多い。熱海も同じで、東京との距離感などいろいろな(成功の)条件が満たされている。第一回目の賞を厳正に審査して期待に応えたい」と意気込みを話す。
オープニングセレモニーでは、ぺ・ヨンジュンさん主演映画『四月の雪』のヒットで知られる監督で同映画祭の審査員であるホ・ジノさんは「今回の参加作品には才能のある監督・俳優がたくさん参加しているが、まだ知られていない方が多い。この映画祭をきっかけに多くの人に知ってもらいたい」と語った。
最終日の審査でグランプリに選ばれた作品には賞金100万円のほか、イオンシネマでの公開、スカパー!映画チャンネルでのテレビ放送、全日空国際線での機内放送、「レインダンス映画祭」で上映されることが決定している。