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沼津の干物加工会社が「干物フレンチ」開発 「パンに合うhimono」コンセプトに

新商品である干物フレンチを手にする小松専務と増井シェフ

新商品である干物フレンチを手にする小松専務と増井シェフ

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 沼津で干物の加工・販売を行うヤマカ水産(沼津市志下)が6月22日、新商品「Pecheur(ペッシュール)」の販売を開始した。

キンメダイを調理した例

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 シトラスやバジル、ミックスハーブと共に真空パックにした干物、オリジナルのトマトソース、オリーブオイルを同梱したセットで販売する同商品。魚の種類は、アジ・キンメダイ・マダイ・シマアジ・カマスのほか、富士山麓産のブランド「富士山サーモン」など11種類。現在は通販サイトのみで販売している。

 小松寛専務は「当社は創業100年以上の老舗で、地場産の魚を使って干物の製造を行っているが、近年国産鮮魚の価格高騰による輸入鮮魚を使った干物や、冷凍保存による干物が多く流通している。以前は沼津市内で300軒以上あった干物業者も、現在は3分の1ほどに縮小している」と話す。

 「干物はグリルで焼いても煙が出て臭い、調理のバリエーションが少なくなじみがない、という若い年齢層をターゲットとして付加価値の高い商品開発を行った。そこで考えたのが若い人が気軽に食べられる『パンに合うhimono』だった」と小松さん。

 商品開発では、ミシュランの3つ星レストランなどでも活躍した、フレンチシェフでフードデザイナーの増井靖丈さんがプロデュースを担当。増井さんは「今回の商品は新鮮な鮮魚を干し、ピールやハーブなどで真空パックしたもの。グリルではなく、フライパンで焼いてほしい。日本のしょうゆやみりんを使った干物とは別の印象を覚えるはず」と話す。

 若年層やギフトをターゲットにした同商品は、パッケージデザインにもこだわるなどの工夫を見せるほか、料理が苦手な人に向け、注文サイトには動画での説明なども添付し、干物や魚の苦手意識にも配慮する。

 小松さんは「これからのお中元シーズンに向けて、おしゃれで新しい感覚のギフトとして使ってもらえれば。新しい付加価値を付けていきながら、干物文化を活性化していきたい」と意欲を見せる。

 価格は3,100円~。

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