伊豆半島でスイカの産地として知られる函南町平井地区で現在、特産の「函南西瓜」が出荷最盛期を迎えている。
函南西瓜は1955(昭和30)年ごろから、同町平井地区を中心に栽培が始まった。農地の土壌は関東ローム層からなる赤土が特徴で水はけがよく、スイカやトマトなどの栽培に適しているという。
50年ほど前の全盛期には同地区に30軒以上あったというスイカ農家も、近年は高齢化による後継者不足などで8軒ほどに減ったが、今年も全国に向けて4万4000玉を出荷するという。
道の駅「伊豆ゲートウェイ函南」(函南町塚本)では毎年、スイカの出荷時期に合わせイベントを行っているが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止になった。物販担当者の袰岩敬蔵さんは「毎年県外などからも多くの人がスイカを買い求めてくれるが、今年は地域住民が中心」と話す。
袰岩さんは「今年は寒暖差もあり糖度12以上の甘みたっぷりのスイカに仕上がった。ぜひ伊豆特産のスイカで初夏を感じてほしい」と呼び掛ける。
スイカ販売は7月中旬ごろまでを予定している。