エビの釣り体験ができる「沼津シュリンプパーク」(沼津市下香貫)が9月19日、営業を再開する。
エビ釣りの指導をする竹川社長(左) = 沼津シュリンプパークが営業再開 閉鎖温泉でオニテナガエビ養殖も
干物工場として使われていた建物をリノベーションし、今年4月にオープンした同施設。成長すると30センチ以上になる大型の淡水エビ「オニテナガエビ」を釣り、その場で焼いて味わえる体験を提供してきた。
オープン当初から予想を上回る来場者が訪れ、オニテナガエビの飼育数とコンディション維持のための調整が必要となり、施設メンテナンスと養殖環境整備の期間として、5月26日から一時休業していた。鹿児島からエビを調達するめどが立ったため、営業を再開する。
経営する「アクアハーベスト」の竹川徳雄社長は重電機メーカーで44年間、電気やエネルギーなど社会インフラに関わる仕事に携わった。定年退職後、これまでの経験を生かして新しい事業に挑戦しようと、オニテナガエビの養殖と観光を組み合わせた事業を始めた。
オニテナガエビは暖かい地域に生息するため、水温が下がるとエビが餌を食べなくなって成長が止まることから、営業を休止せざるを得ない状況が生じた。
竹川さんは、伊豆の山中にある使われなくなった温泉施設でのエビの養殖事業も始める。施設では現在も90度の源泉が湧き続けていることから、温泉の熱を養殖に利用できないかと考えた。実際に温泉水200リットルを「沼津シュリンプパーク」まで運び、オニテナガエビを入れて飼育する実験も行った。数日、1週間、2週間と経過を観察したところ問題なく成長し、さらに100%温泉水での飼育も続けたところ、エビは元気な状態を保ったという。
クラウドファンディングも行い、閉鎖された温泉施設を養殖場として活用し、オニテナガエビの通年供給を目指すという。水槽やポンプ、温泉水導入設備、監視設備などの製作費に集めた資金を充てるという。
竹川さんは「沼津シュリンプパークをオープンして見えてきた、『エビをどう安定して届けていくか』という課題に向き合っていく。使われなくなった温泉施設や地域に眠っている資源をもう一度活用し、新しい産業や人の流れを生み出したい。沼津シュリンプパークを一年中楽しめる場所にするとともに、静岡から世界に誇れる養殖モデルをつくりたい」と話す。
営業は土曜・日曜・祝日の10時~17時。エビ釣り料金は1時間2,000円(2尾まで、竿・餌込み)。焼き台セットは500円。