三島函南協同組合(函南町大土肥)で、間もなく出荷最盛期を迎える伊豆・函南町の特産品「函南西瓜(スイカ)」の目揃(めぞろえ)会が、5月31日に行われた。
昭和30年代前半から栽培が始まったという函南スイカ。農地は海抜80メートルから100メートルにあり、寒暖差の大きい場所で栽培している。同地で栽培することで、しっかりとした甘みと、水分のある歯ごたえが両立したスイカができあがるという。
スイカは出荷時に「秀(しゅう)」「優(ゆう)」「良(りょう)」の3種類に分けられ、この3種のみを「函南西瓜」と呼び、一玉3,000円~5,000円で販売される。函南西瓜は現在、8軒の農家によって生産され、およそ6万玉を7月下旬まで出荷する。
3種の基準は、出荷者、検査員、地元市場の3者で行う目揃会で決定する。今年も多くの関係者が集まった。
出荷者の一人、芹沢正弥さんは「5月初旬に雪が降るなど、経験のない気象だったが、5月末の暑さのおかげで甘さもしっかりしてきた。今年も甘さたっぷりのスイカが出荷できる」と話す。
目揃会の後、トラック5台分のスイカが次々に運ばれ、出荷の準備が行われた。スイカはすべて検査員の手によって分けられ、各市場に出荷される。
スイカのおいしい選び方について、芹沢さんは「まずはヘタがしっかり盛り上がっていて、スイカの縦線に凹凸がある物を選んだほうがいい。ぜひ函南西瓜の味を知ってもらいたい」と話す。