沼津のカフェ「cafe　Su-Ha」（沼津市下香貫前原）で4月8日から、「行貝写真館【王室】」が開催されている。

　同写真館は「サーカスライク・ポートレイトステューディオ（劇場型移動式写真館）」として実店舗を持たない写真館。カフェなどの会場の一部を借りて、写真家の行貝チヱさんが利用客と対話しながら撮影する。写真館は毎回テーマが異なり、小道具や衣装などに合わせてポートレートを撮影していく。

　今回のテーマは「王室」で、王様の王冠や玉座などを用意。行貝さんは利用客のイメージや会話を通じて衣装やメークを施し、王室における架空の設定を作り撮影に挑む。行貝さんは「ポートレートの撮影では緊張して本来ある顔や表情が表現しづらい。今回のように非現実の空間を演出し、小道具を持ってもらううちに、心が打ち解け楽しい表情を生み出すことができる」と話す。

　この日撮影したのは、結婚式を控えた函南町在住の加藤満さん・友美さん夫妻。今回の撮影を行うきっかけについて、「結婚式前に夫婦2人で写真を取る機会が少なく、記念に残るものと思い参加した。（撮影を終えて）とても楽しくでき、挙式に使えるものだけでなく、一生残せる写真ができ上がったと思う」とほほ笑む。

　今後について、「その人の人生の楽しさを表現でき、自分で飾りたくなる写真を撮り続けていきたい。その人の人生を表せる、遺影にできるような写真を被写体と一緒に撮影し続けていければ」と行貝さん。

　利用料は1 万5000円。　イベントは20日まで。次回は6月14日から「原色動物美術館」をテーマに開催する予定。