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沼津の静岡陶芸美術館で収蔵品展 器の持つ「美の力」紹介

館内の様子

館内の様子

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 静岡陶芸美術館(沼津市東椎路)で現在、収蔵品展「日本古陶磁と近現代の名陶」を開催している。

施設内にあるカフェ「茶房・龍泉」では人間国宝が作った茶わんで抹茶を味わうことができる

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 2019年10月にオープンした同館。年4回の企画展を開催していて、これまで「備前焼」「志野焼」「青磁」「白磁」「色絵磁器」などのテーマで展示を行ってきた。今回の展示は、テーマから外れてしまった同館収蔵品の中から、日本の古陶磁器17点、近現代陶器81点を紹介する。主な展示品は、北大路魯山人の「竹かた花入」や板谷波山の蛋殻磁香炉、岡部嶺男の絵志野茶碗、塚本司郎の彩磁紅白梅陶筥など。

 館長の植松弘行さんは「かつて一世を風靡(ふうび)したが、今ではあまり注目を浴びなくなった作家や作品に再び小さなスポットを当てようと企画した」と話す。

 施設内にあるカフェ「茶房・龍泉」では、人間国宝が作った茶わんや若手作家が作ったコーヒーカップで抹茶やコーヒーを提供する。植松館長は「カフェだけの利用もできるので、落ち着いた雰囲気で作家の器を楽しみながら味わってもらえたら。器の持つ美の力を体感してほしい」と話す。

「世間一般の評価が低くてもすばらしい作家はたくさんいる。若手陶芸作家の発表の場としても、ここから情報発信していきたい。日本の焼き物の現在を見渡せる作品を展示し、焼き物を愛する日本人の琴線に触れるような活動を目指していきたい」と意気込む。

 入館料は、一般=700円、中学生以下=400円。月曜休館。12月25日まで。

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