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伊豆・長泉に「漫画8000冊」のシェアマンション 「引きこもり確定」懸念も

「ついついマンガを読むと時間を忘れてしまう」とマンガを読み込む大高さん

「ついついマンガを読むと時間を忘れてしまう」とマンガを読み込む大高さん

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 加和太建設(静岡県三島市)は、共有読書スペースを有したシェアマンション「ブックベース」(駿東郡長泉町)を完成させ、3月1日から住人を募集している。

読書スペースの全貌

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 JR御殿場線下土狩駅から徒歩7分、三島駅から徒歩15分の立地。かつて企業の独身寮だった地上5階建てのマンションをリノベーションしたもの。部屋数は、ワンルーム(19平方メートル)と1DK(30平方メートル)と2LDK(60平方メートル)の計18部屋。うちワンルームが15部屋あり、どの部屋も人気の低いユニットバスという構成。

 今回の物件を担当した同社不動産部の大高敬介さんは「2000年をピークに昔からあった独身寮は半分ほどに減少。現在は通常の賃貸住宅として運用されているが、設備に不備があり不人気な物件が多い。今回は特殊な付加価値を付け、魅力ある物件を作りたかった」と話す。

 同物件は以前食堂だった2階フロア約70平方メートルを読書スペースに変更。住居者専用の読書スペースには1人用テーブルやソファなどを用意し、室内には9000冊の本を収蔵。

 内訳は1000冊の小説やエッセーと8000冊の少年・青年コミック。「数多いシェアマンションの中でも、漫画喫茶が1軒分入るのは世界初ではないか」と話す。

 漫画の選定は、日本最大の古書店チェーン「ブックオフ」を運営するブックオフコーポレーション(神奈川県)が担当。同物件を担当したブックオフオンラインの志村享さんは「20代の男性をメーンターゲットとし、少年・青年漫画は約430タイトル用意した。名作から新作など多くの人が共感するタイトルを選定した。通常の漫画喫茶はおよそ1万冊~3万冊で、今回は漫画喫茶1軒分を目指した」と話す。

 大高さんは「8000冊の漫画は1日10冊読むとしても2年1カ月。1日20冊のスピードは、通常のスピードであれば休みの日に1日かかるほど。かなりのボリュームだ」と話す。

 「漫画や本が好きな人など、同じ趣味の人たちがコミュニケーションするのが目的だが、本の読み過ぎで外出しない『ひきこもり確定』の要素も持っていて、心配」と懸念も。

 家賃は3万9,000円(ワンルーム)~7万5,000円(2LDK)。管理費5,000円。問い合わせは同社不動産部(TEL 055-955-7777)まで。

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