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沼津で「出張社長室ワークキャンプ」職業体験 児童養護施設の児童に選択の幅を

調理実習でパティシエからミニパフェの作り方について学ぶ児童たち

調理実習でパティシエからミニパフェの作り方について学ぶ児童たち

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 沼津市でデザイン業務を行っている「サンディオス」(沼津市岡宮)で10月24日、職業体験教室「出張社長室ワークキャンプ」が行われた。主催は、静岡県中小企業家同友会沼津支部と沼津信用金庫。

プログラミング教室を熱心に受講する児童たち

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 この企画は、沼津市と伊豆の国市にある2カ所に所属する児童養護施設の児童ら17人を対象にしたもので、今回が初。児童たちは、プログラミング・デザイン・トリミング・洗車・調理を、専門家から指導してもらい、職業を体験した。

 今回の企画についてサンディオスの津賀由布子さんは「同友会と児童養護施設との交流は5年近くあり、青少年の育成を目的としてオンラインで、仕事の紹介や体験談を伝える企画を行ってきた。企画を続けていくうちに児童たちと距離を縮めてリアルで交流できるイベントをしたいと思い、実施した」と話す。

 伊豆長岡学園の久保学孝さんは「児童は身寄りがなく職業や仕事に触れる機会が少なく、就職や進路を考える際に幅が狭まってしまう。今回の体験は、職業の体験や大人の交流を通して、本人たちの選択肢を広げるいいきっかけになる」と企画を喜んだ。

 洗車体験をした児童の一人は「仕事をする人がどんなことを考えて仕事をしているのかや、時間配分を考えて進めることなど、これまで知らないことを知ることができた」と感想を話す。

 津賀さんは今後について「学校を卒業して1人で社会に飛び出した時、その地域に知っている人がいる、声を掛け合える人がいること自体が、生きていく力になるのではないか、と考えている。今後も地域に温かいまなざしを持った、おせっかいなおじさんおばさんが増えていくような活動にしていきたい」と笑顔を見せる。

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