伊豆市の土肥温泉に7月1日、宿泊施設「西伊豆 巡り」(伊豆市土肥)がオープンした。経営は株式会社リロバケーションズ(東京都新宿区)。
薬膳バー = 土肥温泉に新宿泊施設「西伊豆 巡り」 旧ホテルみなみ荘を引き継ぎ刷新
同施設は、1969(昭和44)年から営業していた「ホテルみなみ荘」が今年閉鎖されたのに伴い、建物を引き継ぎリニューアルしたもの。同社代表取締役社長の田村佳克さんは、「西伊豆エリアでこの建物を廃虚廃墟にすることは、まち全体の価値低下につながる」と考え、一定の投資とリブランドにより建物を生かす判断をしたという。客室数は39室。
滞在のコンセプトに「温活」「腸活」「癒し活」「睡眠活」を掲げる。館内には薬膳バーやビネガーバー、貸し切りサウナ、岩盤浴、展望足湯などの体験型コンテンツを用意。食事面では脱小麦・グルテンフリーの懐石料理を打ち出すほか、朝食では静岡県産の干物をワゴンサービスで提供する。野菜などの食材も可能な限り静岡県内や地元の事業者に依頼し、地域経済への貢献も目指す。
内装は全面的な改築を避け、客室の形状や天井、柱などを生かした。廊下の瓦屋根のような装飾など、昔ながらの旅館らしい造りを残している。館内には旧「ホテルみなみ荘」の看板も展示し、先代の思いや旧施設が地域に根付いてきた時間を伝える場所も設ける。
西村省吾支配人によると、「巡り」という施設名には、館内を楽しむ意味や、温活などを通じて心身を巡らせる意味のほか、「西伊豆全体を巡ってもらいたい」という思いを込めているという。
田村さんは「西伊豆は新幹線が通る熱海などと比べアクセス面で不利な部分があるため、滞在体験そのものが来訪理由になる必要がある。既に地域で事業を行っている人たちと競合するのではなく、連携することで新しい観光の形を作りたい。宿泊客が当館を起点に地域を巡ることで、西伊豆全体への回遊につなげていければ」と話す。
15時チェックイン、10時チェックアウト。宿泊料金は1泊2万1,945円。