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三島・鈴木農園で「みしまマンゴー」出荷始まる 親子2代でブランド育む

今年収穫したみしまマンゴーを持つ鈴木貴之さん

今年収穫したみしまマンゴーを持つ鈴木貴之さん

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 鈴木農園(三島市玉川、TEL 050-3595-7475)で6月10日、「みしまマンゴー」の出荷が始まった。

みしまマンゴー

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 かつてはキノコを栽培していたという同農園。15年ほど前に鈴木政夫さんが、夏のマンゴーと冬のキンカン栽培を始めた。現在は息子の貴之さんが中心となり栽培を行っている。

 貴之さんによると、三島市でマンゴーを栽培している農家は現在鈴木農園のみという。貴之さんは「先輩農家がおらず、アドバイスや指導などもなく試行錯誤を繰り返しながら行った。時には寒さでマンゴーの木を枯らしてしまう事もあった」と振り返る。

 マンゴーの作付面積は現在、栽培当初の2倍にまで成長。1シーズンに収穫できる量も10年前に比べ3倍の約9000個になったという。貴之さんは「富士山水系の伏流水を使うことで、すっきりした甘さのマンゴーになる」と話す。

 貴之さんが栽培しているマンゴーを「みしまマンゴー」と名付け、ブランド化にも力を入れている。今年で5年目になるという地元飲食店コラボイベントは、当初10店の参加だったが、現在は20店を超えるという。貴之さんは「料理人が考えるアイデアは、自分の想像をはるかに超える。ブランドとして知名度が上がったのも地域の料理人のおかげ」とほほ笑む。

 貴之さんは「今年は重油値上げの影響で、ビニールハウスの燃料費が従来の2倍近くに跳ね上がっているが、最も多くの人が購入してくれる価格帯商品の値幅を最小限に抑え、便利に使ってもらうことと継続して購入してくれる人に影響のない形にしたい」と話す。

 赤く色づき熟(じゅく)して落下するまで丁寧に育てるのが特徴というみしまマンゴーの出荷最盛期は6月下旬という。価格は2個5,000円~。オンラインショップなどでも販売する。

 貴之さんは「マンゴー農家としての出荷数は、よそとは比較にならないくらい小さい。地域の人に愛されるブランドに成長させることで、大きな流通に頼らなくてもおいしく食べてもらえる範囲の愛好者を増やしていきたい」と意気込む。

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